ありがとう50年 未来につなぐ「食」のバトン

messageメッセージ

東都生協は、2023年に設立50周年を迎えました。

いま、私たちの食卓は、世界的な気候変動や人口増加などによる食料不足の不安に直面。コロナ禍やロシアのウクライナ侵略戦争による燃料や飼料、食料価格の高騰がくらしを直撃し、大変厳しい状況となっています。
あらためて国内農業と国産品の重要性を認識し、食料自給率向上に向けて、持続可能な食と農の実現を目指すことが求められます。

50周年を迎える2023年は、第二の創業期ともいえる大きな節目に当たります。私たちの基本理念と「2030年ビジョン」を旗印に、未来に続く持続的な事業と運動の再構築を進めます。

これからの未来に向けて地域や社会とつながり、変化する時代環境にしっかりと適応して、新たな時代に挑戦していきます。

ourstory私たちのあゆみ

  • 1967年、「安全でおいしい牛乳を安く飲みたい」という思いから「天然牛乳を安く飲む会」が発足。その後、高度経済成長に伴う公害問題や物価高騰、有害食品不安により、安全で安い食品を望む声が高まり、1973年6月10日、東都生協が誕生しました。
    それから半世紀、東都生協の主な歴史を振り返ります。

    1967年8月10日、桜上水団地へ「八千代牛乳」初供給

  • 1973

    6月 設立総会

    世田谷区砧第3出張所会議室にて開催。設立に尽力した組合員423人の心が設立趣意書(1.産直運動の推進、2.消費者運動への積極的参加、3.民主的運営)につづられました。

    設立当時の役職員

    最初の本部兼配送センター

  • 1974

    1月 機関誌「東都生協だより」創刊

    現在は組合員からの公募で決まった『MOGMOG』の愛称で発行しています。最新号と2010年からのバックナンバーはホームページでも公開しています。

    三本杉マーク決定

    組合員が協力し合う三本の杉は、嵐に耐え、たくましく成長する意味が込められています。シンボルカラーは自然を大切にする緑。

  • 1985

    OCR(注文書処理システム)導入

    設立以来の「班で注文書回覧、当番が集計、集金職員に手渡し」という作業がなくなりました。
    1987年8月には自動振替システムも導入。

    八千代牛乳の生産者にタオル(3,000本)を贈る運動を展開

    組合員が新品の白いタオルを寄付して、「八千代牛乳」生産者へ贈る活動です。牛のお乳を優しく拭くことで、細菌数が少なく、品質の高い牛乳が生産されます。
    この運動は現在も継続しています。

  • 1987

    全てのものは大地から
    「土づくり宣言」運動を提唱

    健全な農産物を作る基本は、地力の強い土地で育てること。高度経済成長に伴い、効率優先で化学合成農薬や化学肥料中心へと傾く近代農業に対して、安全で良質な食料生産を目指し、輪作・混植・堆肥作りで地力を高める土づくりを基本に、消費者と生産者が協同する「土づくり宣言」運動を提唱。消費者と生産者が手を取り合って農産物輸入自由化の内圧・外圧に抵抗し、日本の食料・農業・農村を守り、生産力を高めていくことなどを掲げました。

    安全性を科学的にチェック
    「商品検査室」開設

    安全で安心な商品への組合員の願いに応え、商品の安全性と品質を科学的に検証する商品検査室を開設。産直産地の土壌検査より開始し、翌1988 年にはゲルマニウム半導体検出器を導入し、残留放射能検査を開始。商品の安全・安心と信頼を高めるため、微生物検査や残留農薬検査など、さまざまな商品検査を実施しています。

  • 1988

    農村地域と丸ごとつながる
    「地域総合産直」を提唱

    将来にわたって安全・安心な食料を安く安定して供給するためには、産地の一部の生産者(点)だけに頼るのではなく、その地域全体(面)の活性化させようと「地域総合産直」を提唱。地域農業を支えて産地の生産力を総合的に高め、農村と都市のくらしを地域丸ごとつなげること、産直原料を使用した産直加工品の共同開発などを掲げました。

    地域総合産直を実践するJAやさとでは、畜産有機物を活用して地力を保持し、多品目の輪作によって農薬の使用を減らす環境保全型農業を推進

  • 1994

    リサイクル洗びんセンターオープン/リユースびん取り扱いスタート

    「きょうされん」との共同事業として東京都昭島市に開設。「環境保護事業(びんのリユース)と「障害のある人たちの職場づくり」という2つの理念によりスタートしました。

  • 1997

    個別配達システムスタート

    班(グループ)ごとにまとめて商品をお届けする「共同購入」に加えて、個人でのご利用が可能な個別配達システムをスタートしました。

  • 1999

    25周年事業としてホームページを開設

  • 2004

    産直青果の新たな表示スタート
    (東都みのり・東都わかば・東都めばえ・産直)

    化学合成農薬や化学肥料の削減のレベルと、土づくり・環境保全の取り組みの到達度のマークとして、全ての野菜・果物・米に表示しました。

    産直青果の表示
  • 2008

    食の未来づくり運動の提唱

    食と農を事業と運動の基軸に置く東都生協として、消費者と生産者が手を携えて食の安全・安心を次世代に継承する「食の未来づくり運動」を提起しました。

    豊かな海づくりの活動「魚つきの森・植樹協議会」ホタテ稚貝の放流

    希少な国内産の加工用トマトを次世代につなぐ「トマト倶楽部」

  • 2010

    「新世代チャレンジプロジェクト」を宣言

    若い世代の生産者、職員、組合員による産直を支える新世代の農業を応援する取り組みをスタートさせました。

    埼玉産直センター百年トマト生産者のみなさん

  • 2012

    弁当配食事業開始

    夕食(お弁当)を宅配しながら、高齢者の生活支援に向け、行政や医療機関などと連携した活動を行っています。

  • 2013

    「わたしのこだわり」ブランド登場

    「いつまでも、安心で、おいしく、楽しい食卓のために、作る人と食べる人が一緒に考え、あなたの食のこだわりに応える商品」をコンセプトに、組合員・生産者・メーカーが一緒になって作った、東都生協でしか購入できないオリジナル商品(プライベートブランド)です。

  • 2014

    「東都ナチュラル」ブランド誕生

    有機JAS認証を受けた畜産品、加工食品、第三者認定機関よりオーガニック認証を受けた日用品に加え、東都生協の農産物ブランド「東都みのり」を含む商品を取りそろえた、食の安全・安心とともに、環境にも真剣に向き合う商品ブランドです。

  • 2015

    「ア・ラ・タスカル」開始

    家事代行・その他の軽作業まで幅広く組合員のくらしをお助けするサービスをスタートしました。

  • 2020

    東京南部生協との組織合同
  • 2021

    2030年ビジョン策定

    総代をはじめとした多くの組合員、若手の生産者や全国の取引先、さまざまな場で働く職員から「2030年の東都生協への期待、期待の実現に向けて自分にもできること」の声を集め、2030年ビジョンにまとめました。

    東都生協2030年ビジョン「食と農の感動体験を通じて、みんなの未来をしあわせにします。」

    2030年ビジョン策定委員会メンバー

  • 2022

    試食イベント車の導入

    2030年ビジョン実現に向け、消費者の「食を選択する力」を養うための実践ツールとしてキッチンカーを導入し、試食イベントなどに活用しています。

    6月 JA東京中央との連携協定を締結

    相互理念に基づき共に地域社会への貢献を目指す組織として緊密な連携を行い、お互いの組合員および地域住民の「食」と「農」を守り、豊かなくらしの実現を目指すため、東京の農業と地域社会への貢献に関する連携協定を締結しました。

    協定書を手にする、JA東京中央・宍戸幸男組合長(左)と東都生協・風間与司治理事長(右)

    世田谷産りんごの収穫体験

  • 2023

    東都生協設立50年

movie東都生協50周年記念動画

projects50周年企画・イベント

  • products50周年開発商品

    「物語(ストーリー性)のある商品」と「組合員が開発に参加した商品」という2つのコンセプトを大切にして生み出された商品です。
    そのほかに、パッケージが特別デザインとなった50周年記念仕様商品もあります。

  • event50周年感謝祭 Tohto Week

    組合員、生産者・取引先、職員が、未来に向けた学びと感謝を伝え合う交流で仲間の輪を広げ、食を選択する力を養うイベント。第1回は2023年9月26日から、第2回は2024年2月27日から各5日間開催しました。

  • livecooking50周年オンライン料理LIVE

    「みんなで作って食べる」楽しい体験を通じて、「食」の大切さや東都生協商品の魅力を伝える、リアルとオンラインを組み合わせたイベントです。
    2023年10月14日、キッチンランド江東(江東区猿江)で開催しました。

  • onlinemeetingオンラインでつながる「食」のバトン

    交流訪問がなかなかできない遠方の産地と、オンラインで交流します。「産地直結」の東都生協の良さを再認識し、楽しく交流するイベントです。
    2023年7月17日から7月29日にかけて都内の各地域で開催しました。

  • slidetalk写真家・大竹英洋氏による
    スライドトーク

    写真家・大竹英洋氏によるスライドトークを2023年12月10日に開催しました。SDGsの目指す持続可能な社会に向けて、自然と生き物から環境問題を捉える企画としました。

products50周年開発商品

開発商品づくりは「商品に物語(ストーリー性)を持たせる」、
「組合員が参加して商品化する」という2つのコンセプトを大切にして開発を進めました。
50周年開発商品および、50周年仕様商品をご紹介します。

50周年開発商品

国産間伐材
かまぼこつみき

小田原の森の間伐材を
使っています

森林においては、木を間伐することで森の中に光が入り、下層に生物の多様性が生まれ、森林の土壌が守られます。伐採される間伐材を有効に利用することも森の保全につながります。
かまぼこ板が由来の「国産間伐材かまぼこつみき」は、この間伐材の有効利用から生まれました。小田原蒲鉾協同組合が地元の森の杉をかまぼこ板に使用しているものを流用しています。
一般的なかまぼこ板に比べて細長い形は、節のある地元の杉から、できるだけ無駄のないようにかまぼこ板を作るための工夫。そのため、小さめサイズで子どもの手にちょうどよいのが特徴です。

安全性に配慮しています

軽くてやわらかい杉は手触りが優しく、赤ちゃんが落としたり、当たったりしても大きなけがにつながりにくいのが特徴。さらに、丁寧に磨いて表面を滑らかにし、全ての角を丸く仕上げてありますので、安心して遊ぶことができます。
カラーは2色。ナチュラルカラーは木そのものの色を生かした無塗装仕上げ。マルチカラーは亜麻仁油・紅花油、鉱物由来の天然顔料などで作られたカラーオイルを使用して色付けしました。どちらも、時間とともに味わいを増していきます。
ナチュラルカラーとマルチカラーを組み合わせると作品に広がりが生まれ、より創造力が刺激されます。

50周年実行委員会では、間伐材や廃材を活用した木製アイテムの商品化を進める中で、環境配慮や使用している塗料などから「国産間伐材かまぼこつみき」を選定しました。50周年商品化に当たって、「50周年のロゴ」と「Tohto Co・op」の焼き印を1枚だけ入れました。
また、組合員モニターを2023年1月に実施し、実際にお子さんに使ってもらったアンケートの声を反映させました。

国産間伐材かまぼこつみき
ナチュラルカラー(50周年仕様)50枚

国産間伐材かまぼこつみき
マルチカラー(50周年仕様)24枚

  • サイズ:3.5cm✕12.6cm✕1cm(1枚)
  • 重量:1枚約18g
  • 箱サイズ:ナチュラルカラー/19.5✕27✕6cm、マルチカラー/14✕26✕4cm
  • 箱重量:ナチュラルカラー/約850g、マルチカラー/約480g
  • 材質:ナチュラルカラー/杉(神奈川県産)、マルチカラー/杉(神奈川県産)、自然塗料仕上げ
  • 日本製

※2023年6月3回、4回企画(次回企画は未定)

50周年開発商品

河内晩柑やわらか
ドライフルーツ(熊本県産)

果物や野菜の産直産地である、(農)大矢野有機農産物供給センター(熊本県)の「河内晩柑(かわちばんかん)」は、“和製グレープフルーツ”として東都生協でも歴史の長い人気商品です。

このたび同産地の協力をいただき、この河内晩柑を原料に使用したドライフルーツを作りました。総代の皆さんが試食し、多くの好評の声をいただいて商品として供給することが決まりました。

※2023年7月4回に商品案内「Sanbonsugi」にて新登場します。

八千代牛乳
50周年記念仕様

八千代牛乳(1ℓ)

千葉北部酪農協の生産者の高品質な原乳を毎日集乳し、風味を損なわない75℃15秒の「HTST(高温短時間殺菌)法」で殺菌しました。

50周年記念仕様

東都もーもーロール
2枚重ね30m✕12R

組合員から回収した牛乳パックなどの紙類を原料に、再生紙100%で製造されたトイレットロールです。

東都生協
設立の
きっかけ

八千代牛乳生産者へ
メッセージを!

「安全・安心な牛乳」を求めていた世田谷・杉並の母親たちと千葉北部酪農農業協同組合の八千代牛乳とが出会い、1967年、「天然牛乳を安く飲む会」が誕生。安く安全な食品を望む声が高まり生協運動へ発展。1973年の東都生協設立へとつながりました。
八千代牛乳と共に一緒に歩んできた50年。千葉北部酪農農業協同組合生産者の皆さんへ「これまでおいしい天然八千代牛乳を届けてくれてありがとう」のメッセージを伝えましょう。

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もーもーぼきん

event50周年感謝祭 Tohto Week

「東都生協50周年感謝祭 Tohto Week」を開催しました。組合員、生産者・取引先、職員が共に50周年を祝い、未来に向けた学びと関係者のみんなが感謝を伝え合う交流や仲間の輪を広げ、食を選択する力を養う機会とするイベントで、第1回・第2回の開催を合わせて9千人の来場がありました。

  • 第1回「ありがとう50年」

    《開催終了》
    2023年9月26日(火)~9月30日(土)
    午前11時開場~午後6時30分終了

  • 第2回「未来へつなぐ」

    《開催終了》
    2024年2月27日(火)~3月2日(土)
    午前11時開場~午後5時30分終了

会場:JA東京南新宿ビル

1階・JA東京アグリパーク
3階・JA東京南新宿ビル会議室
東京都渋谷区代々木2-10-12 JA東京南新宿ビル
(JR新宿駅南口徒歩4分)

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