公開監査

公開監査レポート

レベルの高さが明らかになった八千代牛乳&ビーフ

千葉北部酪農農業協同組合

2002年10月22日~23日

 去る10月22日と23日に、八千代牛乳と八千代ビーフでおなじみの千葉北部酪農農業協同組合(以下、千葉北酪)において、公開監査が行われ、両日(22日が牛乳事業、23日が牛肉事業に関する監査)とも20人前後の組合員が参加しました。監査人からは「東都生協との約束ごとについては、すべて遵守されており、問題は見当たらない」との報告があり、あらためて千葉北酪の商品のレベルは非常に高く、品質上問題ないことが確認されました。
 千葉北酪は、「八千代牛乳」「八千代ビーフ」の産地です。公開監査では、(1)東都生協と千葉北酪との間で約束された製品の品質や安全性が実際に守られ、実行されているかの確認、(2)エコプランアクションプログラムの千葉北酪での実施状況の把握――の2点を中心に監査します。具体的には、産地における生産から出荷までのしくみや、環境や交流会などへの取り組みなどを、専門家や東都生協職員、組合員、産地関係者など9人の監査人を中心に監査を行いますが、当日会場を訪れた参加者たちも質疑に参加しました。
 千葉北酪と、東都生協との間には、「生産者は千葉北酪の組合員である」ということは当然として、「牛の餌(PHF(収穫後農薬不使用)、Non-GMO(遺伝子組換えでない)など)」や「牛乳の殺菌方法(高温短時間殺菌法)」などについて約束ごとがあります。
 公開監査では、この約束ごとが生産者から、加工、出荷の各段階で守られており、それを裏づける帳票類も揃っていることが確認されました。とくに千葉北酪が自主的に取り組んできた、餌のNon-GMO化、農場HACCPの導入は、全国に先駆けた事例として高く評価されました。
 また組織づくりでは、組合長直轄の「品質保証室」という特別な権限を持った部署が、全体の品質・衛生管理を統括、指導してきたことが、製品の品質向上に大きく寄与しています。
 一方、アクションプログラムでは、牛ふん堆肥化の推進が課題となりました。しかし、これは千葉北酪だけの問題ではなく、「地域内の野菜産地や、東都生協の提携産地との連携、組合員も参加しての循環型農業の構築が不可欠である」との提言も出されました。
 千葉北酪は、昨年のBSEの風評被害により、購買量が激減するという苦境の中で、いち早く牛1頭1頭の個体管理システムを確立し、農場HACCPと併せ、科学的な安全性の立証に、組織が一丸となって取り組んできました。また信頼回復のために、10万人対話をめざした交流会を積極的に行っています。

前日には、監査人による酪農家、肥育農家、牛乳工場で監査が行われました

公開監査では、産地の代表と監査人が前で監査を行います

1日目の牛乳事業の公開監査には、業務に生かすため、 東都生協の職員も多数参加しました。

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