活動・事業計画

2024年度 私たちが目指すこと

持続可能な社会を次世代につなげる、産直の未来づくり

新しい時代を生き抜く力

昨年は、設立50周年という大きな節目の年を迎え、多くの方々のご協力により、無事に50周年記念行事を終えることができました。心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

今年度は、これからの10年、20年先を見据えて、51年目の新たなスタートを切ります。1973年の設立以来、いのちとくらしを守る活動と事業に取り組み、その中心に「産直」を掲げ、50年の長きにわたり、国内農畜水産業の維持・発展を支える一端を担ってきました。

激動の時代を共に駆け抜けてきた組合員、産地・メーカーの方々、役職員の信頼の絆を継承し、世代交代の中にあっても、志を共にする新しい力を追い風に、これから広がる多様な「輪」と「絆」を大切に守り発展させ、活動と事業の成長につなげていきましょう。

次の50年に向けた仲間づくり

産直・国産へのこだわりは食の安定確保だけではなく、生産現場での環境負荷を軽減することにもなります。また、世界的な食料不足人口(約8億人)増加や、世界的な水不足(砂漠化)、地球温暖化などの問題も私たちの食と無関係ではありません。食と農の距離を縮め、生産と消費が同じ目標を持って連携することが、この間の世界的な情勢を見てもこれまで以上に必要となっています。

子や孫や未だ見ぬ子どもたちへ食と農・環境・平和・福祉・くらしなどでどのようなバトンを渡すかは、今を暮らす私たちの選択による結果でしかありません。未来に貢献する選択をする上では、さまざまな情報が氾濫する中で正しい情報を伝え、これまでの結果を多くの組合員・消費者と共有し、共感の輪を大きく拡げていくことが何よりも大切です。一緒に歩んできた産地やメーカーは利用が広がることで確信を持ち、その期待に応えるチャレンジを継続できます。そのことが、私たち組合員にとっても安心できる食を手にし続けることにつながります。

予算・前年には及びませんでしたが、2023年度からはじめた「仲間づくりボランティア」の取り組みや組合員紹介加入の促進は、仲間づくり体制の強化と合わせて下半期から大きな力となりました。

2024年度は、さらに多くの新たな組合員を迎え、組合員と産地・メーカーと職員が協同して共感の輪を広げていきます。新規組合員数をカウントするだけでなく、商品・サービスの利用定着までを仲間づくりの活動として位置付けます。継続利用の組合員を増やすことに注力して、商品・サービスの利用定着に向けた活動を工夫していきましょう。また、既存の組合員の要望や意見を傾聴することで活動と事業の強化にも取り組み、組合員の輪を広げましょう。

食と農、くらしの課題解決に挑戦

2024年度は、草加要冷セットセンターが稼働し、商品を真ん中に置いた新たな活動スタイルで活動参加の輪を広げる取り組みの初年度となります。また、2030年ビジョンの実現に向けた事業と活動の推進では4年目に当たります。

これまでの東都生協の取り組みを分かりやすく消費者・組合員に伝えて、東都生協の「産直」や「国産」の輪をさらに広げ、「産直」を理念の最初に掲げる生協として、地域農業・農村とのつながりを強化し、食料の生産と消費を高める運動の先頭を走っていきます。

多様性を認め合い、自然環境保全の活動や地域での助け合い・支え合いが広がる、平和で豊かなくらしを創造していきましょう。

みんなで進めること

  1. 食と農の未来づくりに向けて行動しましょう

    1. (1)新規組合員を増やし、商品利用の定着を目指します。

      <例えば>

      • 仲間づくりボランティアを地域で広め、組合員参加の仲間づくりを推進。
      • 仲間づくりを着実に進める推進体制と取り組みを充実。
      • 商品やその生産現場を知る学習会を充実。
      • Web・SNSを利用して情報を発信。
      • 組合員活動の場でも目標を持って仲間づくりを推進。
    2. (2)組合員の声に応えた商品を実現します。

      <例えば>

      • コンタクトセンターの組合員応対力を向上。
      • 組合員が魅力を感じる商品やサービスを展開。
    3. (3)産直の新たな可能性を探り、産地・メーカーとのつながりを強めます。

      <例えば>

      • 組合員が年に1回は産地・メーカー交流に参加したくなる企画を実施。
      • 援農・アグリツーリズムなどの交流訪問を工夫。
      • 家でもできる交流(オンライン交流会、動画視聴、生産者カード)を推進。
      • 次世代の産直について、生産者・組合員が対話し実践。
      • JA東京中央と連携する機会を増やし、都市農業への理解を促進。
    4. (4)新・組合員活動スタイルで愉しく、新しい組合員活動の輪を広げます。

      <例えば>

      • 商品を真ん中に子育て世代の組合員に活動の愉しさを伝達。
      • 試食イベント車利用の試食会を開催。
      • 家族で参加しやすい産地・メーカー交流訪問を実施。
      • 週末開催、オンライン開催、誰もが参加できるイベントを開催。
      • 自宅で好きな時間に参加できる学習機会を提供(東都生協「食」の学校)。
    5. (5)安心して、心豊かに暮らせる社会を目指します。

      <例えば>

      • 災害時の助け合いを意識し、地域と連携・協力。
      • 食と農・平和・環境・福祉などの企画や取り組みを推進。
      • 国内の食料生産を支えることへの理解と賛同の輪を拡大。
      • 身近な地域での居場所づくりを推進。
      • 夕食宅配を通じて見守りを推進。
  2. 持続可能な組織づくりを進めましょう

    1. (1)だれもが参加できる新・組合員活動スタイルを軌道に乗せます。

      <例えば>

      • 一人から気軽に活動参加できる場を提供。
      • 組合員活動を知ってもらい、参加するきっかけを提供。
    2. (2)事業構造を適正化し、事業損益の改善を目指します。

      <例えば>

      • 業務内容を改善し、物流コスト管理を徹底。
      • 不採算事業の整理見直しや供給剰余率を改善。
      • 業務効率を整備(仕組み化、システム化への対応)。
      • セットセンターの庫内作業と供給業務を担う物流子会社を設立。
      • 労働条件の適正化により労働環境を整備。
      • 担当職員の人事制度導入に向けて準備。
    3. (3)草加要冷セットセンターの安定稼働を実現します。

      <例えば>

      • 現地事前テストと作業シミュレーションを実施。
      • 物流部草加事務所を新設。
      • 経費の総額を管理。
    4. (4)活動や事業を推進する人材育成やマネジメントを推進します。

      <例えば>

      • 経営管理を視野に入れた管理職の力量を向上。
      • 職員が業務課題を執行するための知識を蓄える教育研修を提供。
      • 理事研修、地域コーディネーター研修を充実。
    5. (5)第50回通常総代会で公認会計士八重洲監査法人を選任、会計監査を受けます。

以上